百人一首の新たな注釈

イソップはこれまで、私たちに知的なインスピレーションを与え、学ぶ機会やコミュニケーションを深めるきっかけとなる、芸術活動の探求や支援を世界各国で行ってまいりました。この度その一環として、作曲家アレッシオ・シルヴェストリン氏によるプロジェクト「百人一首のための注釈」の初公演をサポートいたします。

「百人一首のための注釈」は2012年にアレッシオ・シルヴェストリン氏により作曲され、2020年に改訂された作品です。日本の古典歌集であり、今なお高い評価を得ている「百人一首」を一つの曲として表現しています。

アレッシオ氏は次のように語ります。「この作品では100首の短歌を一曲の中で表現することで、大規模な歌の集積を一つの作品として存在させることを試みました。とはいえ同じ音楽構成の中で100首を結合させるという試みは、百人一首自体がその可能性を秘めていたからこそできたことでした」。 曲は5-7-5-7-7という短歌の簡潔な韻律を意識して作られ、その特徴的な韻律が音響にも影響を与えています。 アレッシオ氏は百人一首の魅力について「百人一首は失われた時間への複雑な思いを、隠喩的かつ皮肉的に表現している類まれな様式です。変革の時代に編纂された百人一首は人間の無限の特性を映し出す鏡のようにも見えます 」と話し、百人一首の中に見られるこうした人間の無数の特性や変化は、現在私たちが直面している「新しい生活様式」への移行にも重なる部分があると語ります。「『新しい生活様式』が日々の私たちの生活を取り巻く中、『形式』は人々の理想(的な生活)に不可欠な存在として、また社会とは対照的な独立したシンボルとして存在します。私たちの歴史認識の方向性が変わることによって、文化的な遺産のアイデンティティーが再構成され、それによって過去が持つ意味も新たな領域で再構成されるのです」。

1時間12分にわたるこの曲は、あえて休憩を挟まずに演奏されます。アレッシオ氏は「私たちの存在を通じて形成される、自分の考えや欲望について思い起こす没入型の体験を楽しんでいただければと思います 」とコメントしています。 公演に関する詳細は下記リンクからご覧いただけます。また、この公演をサポートするクラウドファンディングのサイトもございます。幾世もの時を経て、新たに一つの作品として生まれ変わった百人一首の世界をお楽しみください。 日程: 2021.07.31(土) 時間: 14:00 / 18:00 場所: 音楽の友ホール 公演の詳細・チケット購入: Confetti(カンフェティ)

0120-240-540*通話料無料(受付時間 平日10:00~18:00 ※ オペレーター対応) 公演サポートのためのクラウドファンディング

Alessio Silvestrin